日本の神話でも、どこかの国に伝わる神話でも、想像力が掻き立てられ、引き込まれませんか?

 

ウイチョル族にも数多くの神話が、親から子へと先祖代々受け継がれているそうです。

そのウイチョル族の神話から、洪水にまつわるお話です。

 

 


 

昔々、ウイチョル族の青年が土地を開墾しようと樹木を切り倒します。でも、不思議なことに次の日になると切り倒したはずの木々達は、蘇っているのです。同じ出来事が続いた5日目、ウイチョル族の青年は、どうしてこんなことが起こるのか、様子を見てみることにしました。

木を切り倒し、何が起こるのか待ち続けること数時間。眠気に耐えながら待っていると、杖を携えた老婆が地面から姿を現します。その老婆が手にもっていた杖で東西南北と天の5カ所の方向を指すと、青年が切り倒した木々が、次々と再生されていきました。この老婆は、「Nacahue」と呼ばれる大地の神だったのです。

そしてNacahueは、ウイチョル族の青年に忠告します。

「5日以内に大洪水が起こる。自分の背丈ほどの木製の箱を作りなさい。そして色の異なる5つのトウモロコシ、色の違う5粒の豆、火を起こすための5つのカボチャの芽、茶色のメス犬を準備して、その箱の中に共に入りなさい」と。

ウイチョル族の青年は言われたとおり、箱を作り、必要なものを準備し、木製の箱に入ります。Nacahueが箱をしっかりと閉め、自身もオウムを肩にのせ、箱の上に座りました。

Nacahueが予言したように5日後に大洪水が起こります。洪水は地球全体を覆い尽くし、ウイチョル族の青年が入った木製の箱は5年間、東西南北すべての方向を漂い続けました。

6年目にようやく水量が下がりはじめ、木の箱はメキシコのSanta Catalina付近の山で止まります。

ウイチョル族の青年が木の箱から出てきて辺りを見回しますが、地球はまだ水に覆われたままです。その時、Nacahueの肩に乗っていたオウムが口ばしを使い、水をわけ隔て、5つの海を誕生させます。その後、地球を覆っていた水は渇き、植物が育ち始めました。

Nacahueは天空にもどり、ウイチョル族の青年は、茶色の犬と共に暮らし始めます。

 

でも不思議なことは、まだ続きます。

ウイチョル族の青年が畑仕事から戻ると、いつもトルティーヤが準備されています。不思議に思ったウイチョル族の青年はこの謎を解明するため、犬の後をつけてみました。すると、茶色の犬は、皮を脱ぎ捨て女性に変身し、トルティーヤを準備し始めました。それを見たウイチョル族の青年は、女性が泣き叫ぶのを無視して、犬の脱いだ皮を炎の中に投げ入れ、焼き払ってしまいます。そして、その女性をきれいに水で清め、人間の姿のままでいるようにしました。

その後二人は沢山の子供を作り、地球上に人類を再度繁栄させたとされています。

 


 

この神話を元にした動画を見つけたましたので、よかったらご覧下さいませ。

私のつたない文章よりもわかりやすいと思います。

 

 

このウイチョル族の神話にもたくさん出てきた数字の「5」に関するお話を次回。

 

記事出典元 : El Dulvio Huichol

El diluvio Huichol