「Peyote:ペヨーテ」は、ウイチョル語で「Hikuri:ヒクリ」とも呼ばれているサボテンの一種で、ウイチョル族にとって、「聖なるサボテン」とされています。

根っこは土深く埋もれ、茎がほんの少し顔を出しているような感じで生息しています。

メキシコの中でもチワワ州、デュランゴ州、ヌエボ・レオン州、サン・ルイス・ポトシ州など限られた地域の砂漠地帯に生息しています。

このペヨーテは、ウイチョル族の宗教儀式はもちろん、食べ物でもあり、薬でもあり、神とのつながりを表し、畏敬の念を持って接している植物です。

 

ウイチョル族について調べるにつれ、こんな疑問が湧いてきます。

どうして、このようにウイチョルの人々はペヨーテを重要視するようになったのか?

何故、毎年600キロ以上も離れた聖地「Wirikuta:ウィリクタ」に行き、ペヨーテを探すのか?

 

その疑問の答えをウイチョル族に伝わる神話の中に見つけました。

 

 


ウイチョル族の人々は、人類は海で育まれ、また世界は一つの大きな家であり、神が司っていると考えています。当初、世界は漆黒の闇で覆われ、人々は太陽が昇る場所を求め、砂漠を歩き続けていました。この旅の最中に多くのウイチョルの人々が命を落し、自然界を形成する重要な要素となって(水、太陽、トウモロコシ、動物など)地球に還っていきます。

部族は飢饉にみまわれます。食べ物や水は底をつき、病気が蔓延します。ある夜、ウイチョル族の長老たちが集まり、この危機を打開するため、4人の若者達(水、地球、火、空気を象徴)を食べ物を探すため、狩りに行かせることにしました。ウイチョルの若衆達は、弓と矢を携え、狩りに出発します。ですが、何も見つけられないまま、何日も何日も獲物を求めて彷徨い続けます。疲れ果てていると、不意に一匹の鹿が彼らの目の前に現れます。その鹿を追いかけますが、鹿が早すぎて追いつけません。鹿の方はというと、ウイチョルの若者たちがどれくらい疲れているのか見極めつつ、距離を取って逃げ続けます。若者たちが疲れ切った様子の時には、次の日に備え、彼らを休ませます。このような鹿リードの追跡劇が幾日も過ぎました。ですが、ある日鹿が忽然と姿を消します。一瞬、若者の一人がまた鹿を見つけた思い、矢を放ちます。矢が放たれた先に近づいてみると、そこには鹿の形をしたペヨーテが。この鹿が導いた場所は、後にウイチョル族の聖地となる「Wirikuta:ウィリクタ」でした。ウイチョルの若者たちはそのペヨーテを村に持ち帰り、人々に分け与え、また彼らが狩りで出会った鹿の話を伝えます。そして、ペヨーテを食べた途端、ウイチョルの人々は病気から回復し始めました。また、病気を癒しただけでなく、ペヨーテはのどの渇きを潤い、必要な栄養をも与えました。この出来事を境に、ウイチョル族の人々はペヨーテを尊敬の念を持って扱い、スピリチュアルなガイドとして崇めるようになりました。


 

ペヨーテは、ウイチョル族の作品にも無くてはならない存在で、もっとも重要なシンボルの一つであり、生命と成功を象徴しています。

ウイチョル族の若者たちが見つけたペヨーテのおかげで、部族全体が命を繋ぐことに成功したところから来ているのかもしれません。

 

ウイチョル族の神話はほかにもあるようなので、また紹介させて頂きますね。

 

 

参照記事出典元:PEYOTE IN HUICHOL CULTURE

http://www.mexiconewsnetwork.com/art-culture/peyote-and-huicholes/